La cucina Toscana 2
トスカーナ地方は思わず息をのむ美しい風景と風味豊かなワイン、そして美味しい料理で有名です。トスカーナ料理には食欲をそそるメニューがたくさんあります。その中で最も有名な料理と言えば何でしょう。今日はフランチェスコ先生に3種類(レバーペースト、ローズマリー、トマト)のクロスティーニとガルファニャーナのスペルト小麦スープ, パッパ・アル・ポモドーロ、 仔牛のスネ肉のロースト・グレモラータ添え、プラートのカントゥッチーニの作り方を教わりました。
今日はとてもラッキーな日でした。フランチェスコ先生がスーパーで見つけたオーヴォリ茸の味見ができたからです。とても希少なキノコで、旬の時期が3日間しかありません。見つけたらその場ですぐに買わないと食べられないのです。
トリュフの値段が1キロあたり28ユーロであるのに対して、オーヴォリ茸は30〜40ユーロもします。
トリュフより高いなんて!
フランチェスコ先生いわく、生食でいただかなければならないそうです。グラナチーズとの相性が最高だとも言っていました。
というわけでグラナチーズと一緒にシンプルなオリーブオイルドレッシングで食してみました。フランチェスコ先生の言うことは200%正しかったです。
独特な味わいがポイントだと私は思いました。グラナチーズとオリーブオイルドレッシングとの組み合わせが、オーヴォリ茸の味わいを見事に引き立ててくれるのです。
めったに食べることができない事実がより一層この料理を貴重にしています。
それではレッスンの話に戻りましょう。
クロスティーニはトスカーナ地方の前菜の一種です。夕食時なら食前酒と一緒にいただくのもお勧めです。トスカーナ地方で有名なクロスティーニと言えばレバーペーストのクロスティーニ(鶏のレバーペースト乗せトースト)です。フィレンツェではレバーは簡単に手に入りますが、シエーナではレバーのクロスティーニ以外の他の臓器が使われているクロスティーニがあるかもしれません。
トマトのクロスティーニ(ブルスケッタ)にはフィロンチーノ0番のパンを使いました。
そしてローズマリーのクロスティーニにはフィローネパン00番がピッタリです。
以前のパスタレッスンで書いた2種類の小麦粉を覚えていますか?
スライスしたパンをグリルでトーストする前に、フランチェスコ先生はパンの茶色い薄皮を剥き、半分にカットしてから薄くスライスしました。
ローズマリーのクロスティーニ -Crostini lardo e rosmarino-
トマトのクロスティーニ -Crostini al pomodoro-
ガルファニャーナ風スペルト小麦のスープ -Zuppa di farro della Garfagnana-
スフマート -Sfumato-
スフマートはイタリアのキッチンにある中で私のお気に入りの食材です。イタリア人はこの香り高いオイルが大好きです。オリーブオイルにスパイスやハーブを入れたもので、友達の家ではよく乾燥唐辛子の入ったオイルをピザにかけています。トリュフを入れたスフマートを作ることもできますよ。
パッパ・アル・ポモドーロ -Pappa al pomodoro-
パッパ・アル・ポモドーロはトスカーナ地方で有名なスープの1つです。
このスープはフォークで食べられるほど濃厚です。
昔、トマトばかりたくさんあってパンがほとんど手に入らなかった時代に、トスカーナのマンマたちがパンをトマトスープに混ぜてスープを余さず食べようとしたのが始まりです。
仔牛スネ肉のロースト グレモラータ添え
-Stinco di vitello arrosto e gremolada-
トスカーナの人々はどんな部位の肉からも素晴らしい料理を作ることができます。
彼らのその才能には歴史的背景があります。その昔、美味しい部位の肉は金持ちに上納されてしまったので、貧乏な百姓たちには内蔵やスネ肉しか残らなかったのです。
そんな厳しい時代があったからこそ、今日我々は本物の技術と想像力から生まれた美味しいトスカーナ料理を堪能できるのです。どのような状況下でも生きようとする人々の力が生み出した料理と言えます。
ゆっくりと加熱された牛スネ肉は良く煮込まれ、内側のコラーゲンが溶け出してハーブの香り立つ柔らかい肉にしみ込みます。この料理に良く合うワインはキャンティ・クラシコの赤です。
プラートのカントゥッチーニ -Cantuccini di Prato-
私はカントゥッチーニが大好きです。トスカーナ地方のビスケットのようなものですが、材料が違います。アーモンド入りのものを良く見かけますが、他にもヘーゼルナッツやイチジク、チョコレートや緑茶が入った種類もあります。硬すぎるという人たちもいるかもしれませんが、それは伝統的にヴィン・サントと言うデザートワインと一緒に食されるからなのです。
カントゥッチーニをヴィン・サントに浸すと柔らかくなり、驚くほど互いを引き立てるのです。
昔の人たちはカントゥッチーニを作るのにオリーブオイルしか使わなかったのですが、今はバターを使うことが多いようです。
さて、早速ヴィン・サントのボトルを開けて焼き立てのカントゥッチーニを食べるとしましょう。
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