シェフ養成コース第11回 米料理

シェフ養成コース 米料理

シェフ養成コース 米料理


シェフ養成コース 米料理

シェフ養成コース 米料理


今回は「米料理」です。

メニュー:

  • アランチーニズ
  • 魚介のリゾット
  • ティンパニー形リゾット レバーソース添え
  • お米のプティング

今回は日本にも馴染みの深いお米を使った料理を作りました。先日のレポートでも書いた通り、お米はマルコ・ポーロが700年以上前に中国からイタリアにもたらしました。その後イタリアの土が米の栽培に適していると分かり、たくさんの種類の米を栽培してきました。

興味深いのは、イタリア人は作る料理によって米の種類を変えます。特に米の質によって5種類のクオリティーに分けられ、米粒の一番大きなスーペルフィーノはリゾットに、中間のセミフィーノはスープやドルチェに使い分けます。このように米に対してクオリティー分けをしているのは多分イタリアだけで、フランチェスコ先生は日本のレストランでリゾットを食べた事があるそうですが、「多分セミフィーノを使っていた、せっかく美味しい出汁なのにもったいない。」と言っていました。そのため今回は2種類の米を用意して使います。

魚介のリゾットは最初に魚介のブロードを作るのですが、生徒さん達はもう何度もブロードを作っているのでフランチェスコ先生の指示を仰ぐ事なく正確な作り方で作っていきます。

アランチーニとはシチリアとナポリの名物のライスコロッケの事で、ナポリでは丸い形、シチリアでは円錐形をしています。分かりやすく言うとおにぎりを揚げたようなもので、今回はサフランのリゾットの中にボロネーゼソースを入れパン粉をまぶして揚げました。その土地その土地で中に入れるものが違い、例えばナポリではペコリーノチーズやトマトピューレなどを混ぜたものだったり、ローマではモッツァレラが入っていたり、今回のシチリア風でも場所によってはほうれん草やパンチェッタを入れたりもします。

手軽に食べる事が出来てお腹にたまるので、最近はイタリア全土の観光地でも食べられるようになった、言わばB級グルメです。私達は揚げたてを試食したのですが、外側のパン粉のカリカリ感と中からあふれ出てくるアツアツのリゾットの食感がとても良かったです。

シェフ養成コース 米料理

シェフ養成コース 米料理


シェフ養成コース 米料理

シェフ養成コース 米料理


「ティンパニー形リゾット レバーソース添え」は、大きなドーナツ型の型にバター、パン粉、溶き卵を交互に何回か塗り、その中に作っておいたリゾットとモッツァレラチーズ、さらにもう1度リゾットをのせてパン粉で蓋をしてオーブンでキツネ色に焼きます。これにレバーソースをかけていただきます。このリゾットはモッツァレラチーズのまろやかさとレバーソースの苦さがうまく調和していて、日本では食べた事のない深い味わいでした。

そして「お米のプティング」ですが、こちらも型にクッキー生地をひき、その中に牛乳や砂糖、レモンの皮と一緒にゆっくり加熱させたお米とクリームを入れてオーブンで焼いていきます。今回はオーブンの時間が足りず中のお米とクリームが柔らかいままで、フォークを入れた時に形が崩れてしまうハプニングがありました。しかし味はうまく作る事が出来たので、フランチェスコ先生も悔しそうでした。

お米のプティング用に作ったクッキー生地が余ったので、急遽2種類のクッキーを作りました。1つは松の実がのったクッキーと、もう1つは見た目もかわいい丸い形のクリームのクッキーです。このクッキー生地自体、まず小麦粉からこだわったものを使い、作り方にもこだわったものなのでそれだけでも美味しいのですが、松の実やクリームをトッピングする事で3倍4倍の美味しさにする事が出来ました。

フランチェスコ先生はその日のメニュー以外のものを、例えば今日のように余った材料を使って、または買い出しの時に見つけた旬のものや新鮮な食材を調達してもう一皿教えてくれる事が多々あります。こういう所はイタリア人の先生ならではですし、フランチェスコ先生の人柄でもあります。通常2ヶ月間のコースをわけあって1ヶ月で終えられた方が、次の年に残りの1ヶ月を受けに戻られる方々の気持ちが分かる気がします。

シェフ養成コース 米料理

シェフ養成コース 米料理


シェフ養成コース 米料理

シェフ養成コース 米料理


イタリア料理留学、イタリア料理修行、イタリア長期留学、イタリア短期留学はフィレンツェ料理学園へ