フィレンツェ料理学園でインターンシップ後、そのままイタリア現地に就職、現在はジェノヴァでレストランのオーナーシェフを務める内田範之(うちだ のりゆき)さん。
イタリアでの修行時代から、レストラン経営に至るまでの経験をロングインタビュー!
今日は第2回目です。
フィレンツェでの語学レッスンが終わり、ついにジェノヴァのレストランに配属が決まった内田さん。インターン先での様子はどうだったのでしょうか?
Q1 : インターンシップが始まっていかがでしたか?
一番のネックは、イタリア語、言葉でした。
働くにあたって、イタリア語を理解できないと、説明されても理解できないわけで。
文化の違いについては、「郷に入っては郷に従え」じゃないですけど、こういう考え方なんだ、と理解できます。
でも、言葉は、そうはいきません。
もちろん日本で少しは勉強してから行きましたが、現地に行ったら全く歯が立ちませんでした。
YouTubeなどで勉強しても、実際のイタリア語はあんな綺麗に発音してくれないし、文法もちゃんとした文法で話してくれるわけじゃない。
本当に苦労しました。
なので、これからイタリアに来る方は、絶対イタリア語を勉強してから来た方がいいです!
ちゃんとイタリア人が話すイタリア語に触れてから、来ることをお勧めします。
02 : どうやって克服したんですか?
常に勉強していました。
現場で働きながら、わからない言葉はスマホの辞書アプリなどで調べていたんです。
料理は見ながら理解できるのですが、言葉ばっかりは…。
ちゃんと話せるようになるまでは、1年くらいかかりました。
Q3 : 大変でしたね…。
いえいえ。でも、フィレンツェにいた時は、学校に日本人のスタッフの方がいてくれて、困った時はすぐ連絡できたんですが、ジェノヴァには、日本人はほとんどいなくて。
でも、同じ頃に来た日本人の友人とは連絡を取りあっていたんです。彼らも、僕と同様言葉には苦労していて。
みんな、僕と同じで勉強しながら、日々料理の仕事に励んでいたんです。
こういった励まし合える友人がいたことは、今となっては大きかったなと思います。
Q4 : くじけそうになることはありませんでしたか?
もちろん、悔しい思いはたくさんしました。
言葉がわからないので、馬鹿にされたり笑われることもあったんです。
でも今となったら、イタリアの文化というかイタリア人の価値観を知ると、別に馬鹿にされていたわけじゃないんだ、とわかって。
今は、イタリア人のことがわかるので、一緒に楽しく過ごそうと思えるようになりました。
Q5 : インターンシップ、大変そうですが、続けられた秘訣はありますか?
すごく強い意志があったというわけではなく、1年半のインターンを申し込んだんだから、最後まではいよう、と思っていました。
イタリアに来た理由も、もちろんイタリア料理を学びに来たのもありますが、イタリアの雰囲気、イタリア人ってどんな人たちなんだろう、ということを自分でちゃんと感じたいと思って、来たんです。
イタリアって、きっちりしている人には、ストレスが溜まりやすいかもしれません。
でも逆に、肩の力を抜いて、キチキチしないでいると、とても居心地の良い国というか。
「楽しんでいいよ」と言われているような気がしてくるんですよね。
まあ、慣れるまでは、いちいち驚いてしまうんですけど(笑)。
本当に視野が広がりました。
*
お話を窺ううちに、内田さんの自然体な佇まいが、イタリア生活に馴染み、溶け込めた大きな要因だろうなあと感じられました。
苦労されつつも、決して逃げずひたすら前向きに取り組む姿勢。
本当に素晴らしいです!
次回はいよいよ、イタリアでご自身のレストランを持つに至った経緯を伺います!
お楽しみに!!
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